その胸に秘めたやさしさ育てよう ゆっくりじっくり花の咲くまで
照滴022
本文
その胸に秘めたやさしさ育てよう ゆっくりじっくり花の咲くまで
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#修行 #精神
キーワード
#胸に秘める #やさしさ #育む #花咲く #忍耐
要点
内に秘めた優しさを、時間をかけて育てていく。
現代語訳
自分の胸に秘められた優しさを、焦らずゆっくり育てましょう。花が咲くまで。
注釈
その胸に秘めたやさしさ:衆生を慈しむ心、すなわち慈悲(じひ)や菩提心(ぼだいしん)の種。如来蔵。
育てよう:修行や精進によって養い育む。
花の咲くまで:成長や成熟までの時間を象徴。慈悲の心が完全に成就する(悟る)まで。
解説
修行や自己鍛錬の過程を、人間関係や感情面の成長に重ねて描く。優しさも訓練や忍耐によって育つものであることを示す短歌。
深掘り_嵯峨
慈悲の精神を「種」として捉え、その育成の過程を歌ったものです。悟りは一足飛びに得られるものではなく、「ゆっくりじっくり」と時間をかけて内面を耕すことで、初めて「花」として開くという、忍耐と持続の重要性を説いています。
この歌には、焦燥を排し、慈悲の心という最も尊い徳を丁寧に育てていくという、穏やかで地に足のついた求道者の姿勢が表れています。